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論文

Suppression of vacancy formation and hydrogen isotope retention in irradiated tungsten by addition of chromium

Wang, J.*; 波多野 雄治*; 外山 健*; 鈴土 知明; 檜木 達也*; Alimov, V. Kh.*; Schwarz-Selinger, T.*

Journal of Nuclear Materials, 559, p.153449_1 - 153449_7, 2022/02

 被引用回数:3 パーセンタイル:68.71(Materials Science, Multidisciplinary)

タングステン(W)マトリックス中のクロム(Cr)添加が空孔形成と水素同位体吸蔵に及ぼす影響を調べるために、W-0.3Cr合金サンプルに6.4MeV Feイオンを523-1273Kの温度範囲で照射した。これらの弾き出し損傷サンプルを673KでD$$_{2}$$ガスにさらした。Wマトリックスに0.3%のCrを添加すると、特に高温照射後の純Wと比較して重水素の吸蔵が大幅に減少した。1073Kで照射されたW-0.3Cr合金の陽電子寿命は、照射されていないものとほぼ同じであった。これらの事実は、0.3%のCr添加によって空孔タイプの欠陥の形成が抑制されたことを示している。

論文

High flux pinning efficiency by columnar defects dispersed in three directions in YBCO thin films

末吉 哲郎*; 西村 太宏*; 藤吉 孝則*; 光木 文秋*; 池上 知顯*; 石川 法人

Superconductor Science and Technology, 29(10), p.105006_1 - 105006_7, 2016/10

 被引用回数:8 パーセンタイル:37.83(Physics, Applied)

YBa$$_{2}$$Cu$$_{3}$$Oy(YBCO)薄膜において、イオン照射によって3方向に角度を分散させた柱状欠陥を導入することによって、超伝導磁束のピニング特性の変化を系統的に調べた。具体的には、輸送電流方向に対して垂直な面内に3方向を設定したA条件と、平行な面内に3方向を設定したB条件とで比較した。もともとのYBCOの臨界電流密度の異方性が、それぞれの柱状欠陥の導入条件によってどのように変化するかが焦点である。その結果、B条件の方が特に高い臨界電流密度を示すことが分かった。この結果は、柱状欠陥の磁束ピニング特性の向上効果は、それぞれの柱状欠陥の向上効果の単純な和ではないことを示した。また、その向上効果を最大化するためには、柱状欠陥の数だけでなくその方向の条件を工夫することによって達成可能だということを明らかにした。

論文

Defects in GaAs solar cells with InAs quantum dots created by proton irradiation

佐藤 真一郎; Schmieder, K. J.*; Hubbard, S. M.*; Forbes, D. V.*; Warner, J. H.*; 大島 武; Walters, R. J.*

Proceedings of 42nd IEEE Photovoltaic Specialists Conference (PVSC-42) (CD-ROM), 5 Pages, 2015/06

超高効率と高い耐放射線性が期待される量子ドット太陽電池は次世代の宇宙用太陽電池として期待されているが、放射線照射によって生じる欠陥準位や、その電気的特性への影響については明らかになっていない。今回、InAs量子ドットを埋め込んだGaAs pn接合ダイオードに陽子線を照射し、生成する欠陥準位(多数キャリア捕獲準位および少数キャリア捕獲準位)を欠陥準位評価法(Deep Level Transient Spectroscopy: DLTS)を用いて調べた。多くの多数キャリア捕獲準位の濃度が陽子線照射量に比例して増加する一方で、EL2と呼ばれるGaAs中の代表的な多数キャリア捕獲準位は増加せず、照射による影響を受けないことが判明した。加えて、正バイアスDLTS法を用いて欠陥準位を調べることで、量子ドット層に起因すると思われる少数キャリア捕獲準位を見出した。この少数キャリア捕獲準位の準位エネルギーは0.16eVと浅く、キャリアの輸送、すなわちデバイス特性の向上を妨げている要因になっている可能性があると結論できた。

論文

Radiation hardness of n-type SiC Schottky barrier diodes irradiated with MeV He ion microbeam

Pastuovi$'c$, $v{Z}$*; Capan, I.*; Cohen, D.*; Forneris, J.*; 岩本 直也*; 大島 武; Siegele, R.*; 星乃 紀博*; 土田 秀一*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 348, p.233 - 239, 2015/04

 被引用回数:7 パーセンタイル:51.25(Instruments & Instrumentation)

The relationship between defects created in SiC semiconductors and the degradation of SiC particle detectors was investigated. The n-type Schottky barrier diodes (SBD) fabricated on an epitaxial 4H-SiC layer were irradiated with a raster scanned alpha particle microbeam (either 2 or 4 MeV He$$^{2+}$$ ions) to introduce crystal damage with different depths. Deep level transient spectroscopy (DLTS) was applied to characterize defects generated in SiC by He ion irradiation. Ion Beam Induced Charge (IBIC) microscopy was used to determine the degradation of the charge collection efficiency (CCE). DLTS and electrical characteristics measurements suggested that minority carrier lifetime decreased with increasing the concentration of Z$$_{1/2}$$ defect. Also, the free carrier concentration in SiC decreased with increasing He fluence. Furthermore, the formation of new type of defects, i.e. complex (cluster) defects was detected. In conclusion, the value of CCE decreased due to above-mentioned effects.

論文

Relationship between defects induced by irradiation and reduction of hole concentration in Al-doped 4H-SiC

松浦 秀治*; 鏡原 聡*; 伊藤 祐司*; 大島 武; 伊藤 久義

Physica B; Condensed Matter, 376-377, p.342 - 345, 2006/04

 被引用回数:8 パーセンタイル:38.44(Physics, Condensed Matter)

炭化ケイ素(SiC)半導体中の欠陥制御研究の一環として、p型4H-SiC中の欠陥とAlアクセプタ不純物の電気的活性化の関係を調べた。加速エネルギー200keV及び4.6MeVの電子線照射によりSiCへの欠陥導入を行った。200keVはSiC中のC原子のみがはじき出されるエネルギーであり、4.6MeVはSi, C, Al原子ともにはじき出される条件に相当する。Alアクセプタの電気的活性化に関してはHall係数の温度依存性を測定することで調べた。その結果、200keV電子線照射では、200meVの活性化エネルギーを持つAlアクセプタ濃度が減少し、それに対応して350meVの深い準位が増加することがわかった。一方、4.6MeV電子線照射では、正孔濃度が急激に減少して、Alアクセプタ濃度が一桁減少し、同時に350meVの深い準位も減少した。以上より、200keV電子線ではC空孔(V$$_{C}$$)が形成され、そのV$$_{C}$$とAlアクセプタが結合することでV$$_{C}$$-Al複合欠陥となり、200meVの浅いAlアクセプタが減少すると考えられる。また、350meVの深いアクセプタ準位がV$$_{C}$$-Al複合欠陥に起因し、200keV電子線照射では増加すると推察される。一方、4.6MeV電子線照射では、全ての構成元素がはじき出されるため、新たな欠陥生成により正孔濃度(200meV, 350meVの準位)が減少すると解釈できる。

論文

Native and radiation induced defects in lattice mismatched InGaAs and InGaP

Ekins-Daukes, N. J.*; 新船 幸二*; Lee, H. S.*; 佐々木 拓生*; 山口 真史*; Khan, A.*; 高本 達也*; 安居院 高明*; 上村 邦夫*; 兼岩 実*; et al.

Proceedings of 31st IEEE Photovoltaic Specialists Conference and Exhibition (PVSC-31), p.683 - 686, 2005/00

GaAs基板上に作製した格子不整合In$$_{0.16}$$GaAs及びIn$$_{0.56}$$Ga$$_{0.44}$$P太陽電池中の真性及び照射欠陥をDLTS法により調べた。In$$_{0.16}$$GaAs作製後に300$$^{circ}$$Cから800$$^{circ}$$Cでの熱処理を繰り返す熱サイクル処理(TCA)により真性欠陥準位であるH1中心及びE3中心が減少し、太陽電池特性が向上することが見いだされた。また、これらの太陽電池に1MeV電子線を照射し、発生する欠陥を調べたところ、照射量の増加とともにE1, E2, H1, H2中心が増加することが明らかとなった。

論文

EPR and theoretical studies of positively charged carbon vacancy in 4$$H$$-SiC

梅田 享英*; 磯谷 順一*; 森下 憲雄; 大島 武; 神谷 富裕; Gali, A.*; De$'a$k, P.*; Son, N. T.*; Janz$'e$n, E.*

Physical Review B, 70(23), p.235212_1 - 235212_6, 2004/12

 被引用回数:44 パーセンタイル:83.59(Materials Science, Multidisciplinary)

六方晶炭化ケイ素(4$$H$$-SiC)中に存在する炭素空孔(EI5, EI6)の構造について電子常磁性共鳴(EPR)法及び理論計算(ab inito法)を用いて調べた。炭素空孔は、p型4$$H$$-SiC単結晶に850$$^{circ}$$Cで1MeV電子線を4$$times$$10$$^{18}$$/cm$$^{2}$$照射することで導入した。kサイトの炭素空孔であるEI5は、熱的運動効果でC$$_{3v}$$対称になるとわかっていたが、正確な構造は不明であった。これに対し、40K以下でのEPR測定を行った結果、EI5はヤンテラー効果でC$$_{1h}$$対称であることが判明した。さらに、EI5に対して実験的に得られたESRパラメータの値は、理論計算より求められた結果と良い一致を示した。また、熱的な励起によりEI5がC$$_{1h}$$対称からC$$_{3v}$$対称になる活性化エネルギーは0.014eVであることを見いだした。hサイトの炭素空孔であるEI6についてもEPRで分析した結果、C$$_{3v}$$対称であることが判明し、理論計算結果とも良い一致を示した。

論文

Radiation-induced defects in 4H- and 6H-SiC epilayers studies by positron annihilation and deep-level transient spectroscopy

河裾 厚男; Weidner, M.*; Redmann, F.*; Frank, T.*; Krause-Rehberg, R.*; Pensl, G.*; Sperr, P.*; Triftsh$"a$user, W.*; 伊藤 久義

Materials Science Forum, 389-393, p.489 - 492, 2002/05

2MeVの電子線照射を行った4H及び6H SiCエピ膜について、陽電子ビームによる陽電子消滅測定及びDLTS測定を行い、高温で残留する深準位を同定した。電子線照射直後には、多くの電子準位が存在することがわかった。これらの多くは、1000$$^{circ}C$$までのアニールで消失し、その後E$$_{1/2}$$(6H-SiC)とZ$$_{1/2}$$(4H SiC)が残留することが見いだされた。これらは、負の電子相関を持つ特殊な電子準位である。また、最終的に1200~1500$$^{circ}C$$のアニールで消失することが明らかになった。一方、陽電子消滅測定の結果、シリコン空孔に起因する複合欠陥が検出され、これが、上述の電子準位と同一の温度域で消失することがわかった。以上より、E$$_{1/2}$$(6H-SiC)とZ$$_{1/2}$$(4H SiC)準位は、何れもシリコン空孔を伴う複合欠陥であると結論できる。

論文

Role of the impurities in production rates of radiation-induced defects in silicon materials and solar cells

Khan, A.*; 山口 真史*; 大下 祥雄*; Dharmarasu, N.*; 荒木 健次*; 阿部 孝夫*; 伊藤 久義; 大島 武; 今泉 充*; 松田 純夫*

Journal of Applied Physics, 90(3), p.1170 - 1178, 2001/08

 被引用回数:56 パーセンタイル:86.43(Physics, Applied)

ボロン(B),ガリウム(Ga),酸素(O)炭素(C)濃度の含有量を変化させたシリコン(Si)に1MeV電子線,10MeV陽子線照射を行い、発生する欠陥をDLTS測定、キャパシタンス測定により分析した。この結果、照射によりEv-0.36eVに格子間Cと格子間Oの複合欠陥(Ci-Oi)に起因する準位が発生すること、Ec-0.18eVに格子間BとOiの複合欠陥(Bi-Oi)が生成されることが明らかになった。また、GaドープSiではCi-Oiの発生が抑制されることを見出した。Ci-Oiは再結合中心として働くことから、この抑制はSi太陽電池の耐放射線性向上につながると考えられる。また、GaドープSiではEv+0.18eVに新たな準位が形成され、この準位は350$$^{circ}C$$での熱処理で消失することが判明した。

論文

Annealing process of defects in epitaxial SiC induced by He and electron irradiation; Positron annihilation study

河裾 厚男; Redmann, F.*; Krause-Rehberg, R.*; Sperr, P.*; Frank, T.*; Weidner, M.*; Pensl, G.*; 伊藤 久義

Materials Science Forum, 353-356, p.537 - 540, 2001/00

炭化ケイ素(SiC)半導体を素子化するうえではイオン注入等の放射線プロセスが不可欠であり、付随する照射欠陥の構造、電子準位やアニール挙動を明確にすることが極めて重要である。そこで、われわれは、エピタキシャル成長により製造した高品質六方晶SiC単結晶にヘリウムイオンや電子線を照射し、発生する欠陥を陽電子消滅法を用いて評価した。ヘリウムイオンは、欠陥濃度が照射領域でほぼ均一になるように30~950keVの範囲内でエネルギーを変えながら照射を行い、電子線は2MeVで照射した。等時アニールは100~1700$$^{circ}C$$の温度範囲で実施した。陽電子寿命及びドップラー広がり測定の結果、ヘリウムイオン照射で導入した空孔型欠陥の濃度はアニール温度1400$$^{circ}C$$付近で急激に減少することを見いだした。同様な結果が電子線照射試料でも得られた。本発表では、これらの空孔型欠陥のアニール過程をDLTS中心との相関を含めて議論する。

報告書

原子力関係材料の電子線照射効果に関する基礎研究

蔵元 英一*; 阿部 博信*; 大沢 一人*; 竹中 稔*; 長谷川 信; 平野 耕一郎

JNC TY9400 2000-007, 50 Pages, 2000/03

JNC-TY9400-2000-007.pdf:1.29MB

本報告書は、九州大学応用力学研究所と核燃料サイクル機構が、「原子力関連材料の電子線照射効果に関する基礎研究」に関して、共同で実施した研究成果をとりまとめたものである。本研究の目的は、原子炉中性子などの照射環境下で使用される原子力関連材料(鉄銅合金他)の特性変化の基礎過程を明らかにするために、これらの材料に対する電子線照射効果を実験的手法および計算機シミュレーションなどを通してその基礎的側面から解明していくことである。高純度の鉄中における照射欠陥と銅原子の相互作用に関して、電気抵抗測定、陽電子消滅寿命測定などからそのミクロ過程に関する情報が得られた。すなわち照射で導入された原子空孔、格子間原子と強い相互作用を有して等時焼鈍回復過程に大きな影響を与えることが判明した。このことは銅原子の照射促進析出に繋がるものとして重要な結果である。また、種々の欠陥集合体に関する計算機シミュレーションをモデル結晶中で行い、その原子構造、動的挙動、転位との相互作用などに関する情報が得られた。格子間原子の微小集合体はサイズの増大とともに転位ループとしての性質をもち、移動の活性化エネルギーも低いなどの結果が得られた。また、今後の課題も明らかにした。

論文

Tritium inventory estimation in solid blanket system

西川 正史*; 馬場 淳史*; 大土井 智*; 河村 繕範

Fusion Engineering and Design, 39-40, p.615 - 625, 1998/00

 被引用回数:14 パーセンタイル:73.06(Nuclear Science & Technology)

酸化リチウム、リチウムアルミネート、リチウムシリケート、リチウムジルコネートは、固体増殖ブランケットの候補材であるが、トリチウムの放出挙動は完全に把握できていない。多くのin-situ放出実験が行われ、トリチウムの結晶内拡散律速としてまとめられているが、その結果は一致していない。これは、表面反応、照射欠陥、システム効果の評価が不十分なためである。今回、定常状態でのトリチウム結晶内拡散、トリチウム水の吸収、吸着、二種類の同位体交換反応が、トリチウムインベントリーに与える影響を検討し、これまでに行われた、in-situ実験結果との比較を行った。その結果、パージガス中にある程度の水分が存在していると仮定すると、in-situ実験結果を良く表現できることがわかった。

論文

ESR studies of defects in P-type 6H-SiC irradiated with 3MeV-electrons

D.Cha*; 伊藤 久義; 森下 憲雄; 河裾 厚男; 大島 武; 渡辺 祐平; J.Ko*; K.Lee*; 梨山 勇

Mater. Sci. Forum, 264-268, p.615 - 618, 1998/00

六方晶シリコンカーバイド(6H-SiC)の照射欠陥を調べるために、P型6H-SiCへ3MeV電子線を1$$times$$10$$^{18}$$e/cm$$^{2}$$照射した。欠陥に関する情報を得るために4K~室温の電子スピン共鳴測定を行った。測定の結果PA、PB、PC、PD及びPEの照射欠陥に起因する5つのシグナルを観測した。PA、PBについては、4K~室温の広い範囲で、PCは4K~20K、PDとPEは~10Kで観測された。それらのシグナルの磁場vs試料の角度依存性を調べたところ、PAシグナルはシリコンの単一空孔に由来するシグナルであることが分かった。またPB~PEのシグナルは他のn型6H-SiCや3C-SiCの照射欠陥では見られないシグナルであり、P型特有のものであることがわかった。

論文

Depth profiles of defects in Ar-ion-irradiated steels determined by a least-squares fit of S parameters from variable-energy positron annihilation

有賀 武夫; 高村 三郎*; 仲田 清智*; 伊藤 泰男*

Applied Surface Science, 85(2), p.229 - 238, 1995/01

 被引用回数:11 パーセンタイル:57.88(Chemistry, Physical)

ステンレス鋼中の照射欠陥の挙動に及ぼす不活性ガス原子の影響を調べる目的でArイオンを照射した316ステンレス鋼中の空孔型欠陥濃度の深さ分布を、陽電子消滅$$gamma$$線スペクトルの形状因子Sパラメータの最小二乗フィットによって求め、結果を注入原子分布および添加したTiとの関係で検討した。室温で250keVのArイオンを7.5$$times$$10$$^{19}$$/m$$^{2}$$まで照射したままの試料中の欠陥分布は、計算による損傷ピークの深さ(~120nm)の3倍の深さで濃度が最大となる。1253Kで0.5hの焼鈍後イオンの平均飛程付近に欠陥濃度のピークが現れ、これはAr気泡によるものと認められる。Tiを0.3wt・%添加した試料では飛程近くには、1073Kの焼鈍ではピークは現れず、Tiの添加によりArを核とする空孔の集積は抑制されたことが、陽電子消滅法を用いた実験から明らかになった。

論文

Enhancement of the transport critical current density by electron irradiation in a Bi$$_{1.5}$$Pb$$_{0.5}$$Sr$$_{2}$$Ca$$_{2}$$Cu$$_{3}$$O$$_{x}$$ ceramic

白石 健介; 坂本 宏*; 弥野 光一*; 乙黒 靖男*

Japanese Journal of Applied Physics, 31(12A), p.L1675 - L1678, 1992/12

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Physics, Applied)

焼結したBi$$_{1.5}$$Pb$$_{0.5}$$Sr$$_{2}$$Ca$$_{2}$$Cu$$_{3}$$O$$_{x}$$から切り出した試料に、3MeVの電子線を8.9$$times$$10$$^{15}$$m$$^{-2}$$・S$$^{-1}$$の線量率で、1.8$$times$$10$$^{20}$$m$$^{-2}$$まで室温で照射し、直流の四端子法で、0.64Tまでの磁場中の臨界電流密度を温度の関数として測定した。磁場なしで測定した臨界電流密度は、45K以下の温度で電子線照射によって上昇する。この照射の効果は測定温度が低いほど著しい。また、磁場中で測定した臨界電流密度も、6.0$$times$$10$$^{19}$$m$$^{-2}$$までの電子線照射によって約50K以下の温度で上昇する。この電子線照射の効果は測定温度が低いほど、また0.16Tまでの磁場中では磁場が弱いほど著しい。電子線照射が1.8$$times$$10$$^{20}$$m$$^{-2}$$になると0.16Tで測定した臨界電流密度は約50K以下の温度では照射前の値より小さくなる。このような電子線照射による臨界電流密度の変化は、結晶粒内の照射欠陥のほか、結晶粒界に生じたアモルファス層が磁束線のピン止め点として作用することによる。

論文

Depth profiles of defects in C-ion-irradiated steel determined by a least-squares fit of S parameters from variable-energy positron annihilation

有賀 武夫; 高村 三郎; 広瀬 雅文*; 伊藤 康男*

Physical Review B, 46(22), p.14411 - 14418, 1992/12

 被引用回数:6 パーセンタイル:39.36(Materials Science, Multidisciplinary)

イオン照射した試料の照射欠陥分布を求めるために、試料にエネルギー可変の低速の単色陽電子ビームを当て、消滅$$gamma$$線スペクトルの形状因子Sパラメータを陽電子エネルギーの関数として測定した。測定データと照射前の同パラメータの差が、照射欠陥の濃度分布及び熱化陽電子の振舞を記述する拡散方程式の解にフィットするように欠陥の濃度分布を求める方法を開発した。この方法を用いて250keVのCイオンを室温で照射した316ステンレス鋼中の欠陥濃度分布を求めた結果、欠陥は計算で予測された損傷分布の倍以上の深さまで分布し、分布のピークが予測された深さより表面側に寄っていることを確かめるとともに、損傷分布の予測計算と測定された欠陥分布の違いについて検討した。

論文

Electron irradiation effects on the transport critical current density in a Bi$$_{1.5}$$Pb$$_{0.5}$$Sr$$_{2}$$Ca$$_{2}$$Cu$$_{3}$$O$$_{x}$$ ceramic

白石 健介*; 坂本 宏*; 弥野 光一*; 乙黒 靖男*

Japanese Journal of Applied Physics, 31(8A), p.L1037 - L1040, 1992/08

 被引用回数:5 パーセンタイル:32.82(Physics, Applied)

結晶したBi$$_{1.5}$$Pb$$_{0.5}$$Sr$$_{2}$$Ca$$_{2}$$Cu$$_{3}$$O$$_{x}$$に、2.48$$times$$10$$^{17}$$m$$^{-2}$$・s$$^{-1}$$の線束密度で、3MeVの電子線を2.0$$times$$10$$^{20}$$m$$^{-2}$$まで室温で照射し、直流四端子法によって臨界電流密度を温度の関数として測定した。外部磁場をかけないと、1.0$$times$$10$$^{20}$$m$$^{-2}$$まで照射すると、65K以下の臨界電流密度が上昇する。この電子線照射の効果は測定温度が低いほど顕著である。この照射試料に0.04Tの外部磁場をかけて臨界電流密度を測定すると、25K以下の温度で僅かに臨界電流密度は上昇するが、0.8Tあるいはそれ以上の磁場中での臨界電流密度は、照射前の値に比べて小さくなる。電子線の照射量が2.0$$times$$10$$^{20}$$m$$^{-2}$$になると外部磁場の有無にかかわらず、比較的低温度で測定した臨界電流密度は低下する。これらの電子線照射効果は、照射欠陥による磁束線のピン止め点の導入と結晶粒界などの界面にアモルファス層が生成、成長する過程が競合して起こることによるものであると考えられる。

論文

Electron spin resonance study of defects in CVD-grown 3C-SiC irradiated with 2MeV protons

伊藤 久義; 吉川 正人; 梨山 勇; 三沢 俊司*; 奥村 元*; 吉田 貞史*

J. Electron. Mater., 21(7), p.707 - 710, 1992/00

 被引用回数:67 パーセンタイル:94.38(Engineering, Electrical & Electronic)

化学気相成長(CVD)法により作製した立方晶シリコンカーバイド(3C-SiC)結晶に2MeV陽子線を照射し、生成する欠陥の構造を電子スピン共鳴(ESR)法を用いて調べた。照射p型(Alドープ)3C-SiCのESR測定の結果、100k以下の低温で、n型試料では見られなかった新たなESRシグナル(T5と呼ぶ)を見い出した。T5センターは、g値の異方性($$<$$100$$>$$主軸、g$$_{1}$$=2.0020,g$$_{2}$$=2.0007,g$$_{3}$$=1.9951)からD$$_{2}$$対称構造を持つ。さらに、T5シグナルが電子スピンと4個のSiサイトに存在する$$^{29}$$Si核スピンとの超微細相互作用で説明できることから、T5はCサイトの点欠陥、例えばC単一空孔に起因すると考えられる。T5シグナルがn型試料で観測されないのは、欠陥の荷電状態がn型、p型試料で各々0,+1であるためと推測される。また、照射試料の等時アニールにより、T5センターは150$$^{circ}$$C程度の加熱により消失することが解った。

論文

Electron-irradiation enhancement of the critical magnetization current in the Bi$$_{1.4}$$Pb$$_{0.6}$$Sr$$_{2}$$Ca$$_{2}$$Cu$$_{3}$$O$$_{10}$$ superconductor

白石 健介; 数又 幸生; 加藤 隆彦*

Japanese Journal of Applied Physics, 30(4A), p.L578 - L581, 1991/04

 被引用回数:6 パーセンタイル:38.71(Physics, Applied)

焼結したBi$$_{1.4}$$Pb$$_{0.6}$$Sr$$_{2}$$Ca$$_{2}$$Cu$$_{3}$$O$$_{10}$$ペレットを室温で1MeVの電子線を1.1~27.5$$times$$10$$^{11}$$cm$$^{-2}$$s$$^{-1}$$の線束密度で1.0$$times$$10$$^{15}$$cm$$^{-2}$$まで照射し、5、20、50Kの磁化率を5Tまでの磁場中で測定した。測定温度が5K及び20Kでは電子線照射によって臨界電流密度が向上するが、50Kでは逆に電子線照射によって臨界電流密度は低下する。測定温度が5Kのときの電子線照射による臨界電流密度の上昇率は17~20%であり、これは電子線の照射速度が低いほど大きい。また、この改善効果は磁場を大きくしても殆ど低下しない。測定温度が50Kのときの電子線照射による臨界電流密度の低下率は電子線の照射速度が大きいほど大きく、磁場を大きくすると急激に減少する。これらの電子線照射による臨界電流密度の変化は、電子線照射によって小さな欠陥集合体ができるとともに照射前に存在していた微細な偏折物や析出相が壊されることによると考えられる。

論文

Microstructure in electron irradiated Ba$$_{2}$$YCu$$_{3}$$O$$_{7}$$ superconducters

白石 健介; 伊藤 洋

High Temperature Superconductors, p.325 - 332, 1991/00

焼結した単相のBa$$_{2}$$YCu$$_{3}$$O$$_{7}$$ペレットから切り出した試料をアルゴンイオンを照射し薄膜化した後、加速電圧200kVの電子顕微鏡を用いた電子線照射中に生じる組織の変化を連続的に直接観察した。イオンミーリングしたBa$$_{2}$$YCu$$_{3}$$O$$_{7}$$結晶では、間隔が1.17nmである(001)面の格子像に平行して、20~100nmの長さで、2~10nmの厚さの双晶薄片が観察される。また、この双晶薄片の周辺には、約10nmの大きさの欠陥集合体が優先的に生成している。通常の電子顕微鏡で組織を観察中に、欠陥集合体は徐々に大きくなり、双晶薄片は次第に消失する。これらの電子顕微鏡組織の変化は、Ba$$_{2}$$YCu$$_{3}$$O$$_{7}$$ペレットを電子線照射すると、電気抵抗が増加し、高電流密度で測定した超電導転移温度が上昇することとよく対応している。

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